ちょっとした町の説明

厳しい寒さのおかげで出来るやわらかくあたたかい山中和紙

飛騨市の中でも山奥にある河合町で、鎌倉時代から約800年受け継がれてきた「山中和紙(さんちゅうわし)」をご存じですか?

昔ながらの方法で今も作られており、原料は楮(こうぞ)やネレ(トロロアオイ)です。

【河合町 山中和紙】

山中和紙の生産のカギとなるのが雪。

冬に雪の上で楮をさらし、自然漂白をするんです。

これは豪雪地帯の河合町だからできる技術で、雪深さを逆手にとった方法ともいえます。

冷たい水と体も凍ってしまいそうな雪の中での作業は想像するだけでも大変・・・。

【河合町 山中和紙】

飛騨の冬って本当に寒いんです。

まさに飛騨の方言で「凍みる」って感じの寒さで、芯からしっかりと冷えるような感じ。

【河合町 山中和紙】

山中和紙がこれまで受け継がれてきたのは、水に強くてぬれても墨がにじまない強い繊維構造だからというのが一つの理由と言われています。

【河合町 山中和紙】

この工程を知るとそりゃ強くなるよな~と納得しますよね。

【河合町 山中和紙】

かつてはたくさんいた職人さんもどんどん減っていっています。

その一方で、河合町の卒業証書は山中和紙で作られたりと、とても素敵な方法で活用もされています。

【河合町 山中和紙】

また、間接照明などに山中和紙が使われているものもあり、灯りがふんわりあたたかくなって素敵です。

【河合町 山中和紙】

素朴な風合いがやわらかくてと優しくてナチュラル。

山中和紙のハガキなどもあり、こういうので出すとおしゃれかも。

こうした手に取りやすい商品も、背景を知ると愛着が湧いてきます。

おみやげの候補に山中和紙、いかがでしょうか。

都を造った飛騨の男たちの技を体験できる、飛騨の匠文化館前のページ

やってみたら教えたくなるファビュラスなものづくり体験!次のページ

関連記事

  1. ちょっとした町の説明

    家族も友情も恋愛も・・・すべての良縁は「三寺まいり」で。

    「飛騨古川三寺まいり」は、浄土真宗の宗祖・親鸞聖人のご遺徳を偲んで古…

  2. ちょっといい遊び方

    飲んだら健康になってしまう!?古川町数河「タンナカ高原の水」

    古川町と神岡町を結ぶ数河峠。数河峠を通るといつも車が停まって…

  3. ちょっといい遊び方

    この日だけは町じゅうがきつねだらけ!飛騨古川きつね火まつり

    古川町で毎年9月の第4土曜日に行われる「飛騨古川きつね火まつり」。…

  4. ちょっとした町の説明

    縄文人も愛した妖精が舞う森、池ケ原湿原

    宮川町の奥にある、“妖精が舞う森”を知っていますか?【宮川町…

  5. ちょっとした町の説明

    福全寺跡の大イチョウ定点観測

    古川町まつり広場にある福全寺跡の大イチョウは、古川の紅葉のシンボルと…

  6. ちょっとした町の説明

    地元ではおなじみの「三寺(さんてら)」って何のこと?

    古川町でよく耳にする「三寺(さんてら)」というワード。当然の…

RECOMMENDATION

PAGE TOP