「飛騨古川三寺まいり」は、浄土真宗の宗祖・親鸞聖人のご遺徳を偲んで古川町内の3つのお寺を詣でたことが始まりだといわれています。
明治・大正時代には、飛騨の娘たちの多くが野麦峠を越え信州に出稼ぎに行っていましたが、この日は地元に帰り着飾ってお参りに出かけたそう。
そこで地元の男の子との出会いがあったため、今では良縁成就のお参りとしてたくさんの方にお越しいただいています。
古川の人にとっては、三寺の巡拝という慣習が根付いているので家族や友達同士でお参りに行ったりします。
新年なのでちょうどいい機会なのかもしれませんね。
3つのお寺は焚火を焚き、この日のために作られる古川町の老舗、三嶋和ろうそく店の大きな和ろうそくに火を灯します。
この慣習に合わせて今では「三寺まいり」というイベントを行っています。
道路に2mもの雪像のろうそくが立ち並ぶものイベントの一環です。
本物の雪でできているのは雪国飛騨ならではですね!
「千本ろうそく」は人々が瀬戸川沿いに灯すろうそくの灯りで作られます。
この雪の中だと暖かい光がとてもきれいなんです。
どうしてろうそくが2色あるんだろう・・・
実は、願いを込めておまいりする時には白いろうそく、その願いが叶ったら次の年には赤いろうそくを灯してお礼参りをするというならわしがあります。
なので、赤いろうそくの数だけ幸せが生まれたということ!
そう思って見てみるとなんだか幸せな気持ちになりますね。
良縁成就なので、縁結びだけでなく様々な縁や出会いにも相当します。
みなさん、どんな素敵な縁があったのかな~
古川町内には伝統の三嶋和ろうそくさんがあり、ここでも和ろうそくを手に入れることができます。
着飾って出かけていた頃は着物の時代だったので、今もその名残で着物で訪れる方が多くいるという訳です。
イベント当日は、染と呉服大洞や飛騨市観光協会でも着物のレンタルを行っています。
1月なのでとっても凍みますが、それでも着たくなる・・・。
こんな時でないと着物を着る機会もないもんな~。
もちろん友達やカップルでもいいけど、何年か前に親子3世代で着ていた家族のおばあちゃんの着こなしがとっても素敵で、忘れられません。
ぜひ家族でも着て参加していただきたいイベントです!
雪がしんしんと降る静かな飛騨の夜。
この日だけは着物の女性たちとろうそくの灯りで、町がぱっと明るくなります。
そんな幻想的な三寺まいりに参加してみてくださいね。
三寺まいり当日以外の日にはこんな楽しみ方も。