飛騨市の中でも山奥にある河合町で、鎌倉時代から約800年受け継がれてきた「山中和紙(さんちゅうわし)」をご存じですか?
昔ながらの方法で今も作られており、原料は楮(こうぞ)やネレ(トロロアオイ)です。
山中和紙の生産のカギとなるのが雪。
冬に雪の上で楮をさらし、自然漂白をするんです。
これは豪雪地帯の河合町だからできる技術で、雪深さを逆手にとった方法ともいえます。
冷たい水と体も凍ってしまいそうな雪の中での作業は想像するだけでも大変・・・。
飛騨の冬って本当に寒いんです。
まさに飛騨の方言で「凍みる」って感じの寒さで、芯からしっかりと冷えるような感じ。
山中和紙がこれまで受け継がれてきたのは、水に強くてぬれても墨がにじまない強い繊維構造だからというのが一つの理由と言われています。
この工程を知るとそりゃ強くなるよな~と納得しますよね。
かつてはたくさんいた職人さんもどんどん減っていっています。
その一方で、河合町の卒業証書は山中和紙で作られたりと、とても素敵な方法で活用もされています。
また、間接照明などに山中和紙が使われているものもあり、灯りがふんわりあたたかくなって素敵です。
素朴な風合いがやわらかくてと優しくてナチュラル。
山中和紙のハガキなどもあり、こういうので出すとおしゃれかも。
こうした手に取りやすい商品も、背景を知ると愛着が湧いてきます。
おみやげの候補に山中和紙、いかがでしょうか。