眠くなると、僕はグラスを流しで洗い、歯を磨いて眠った。一日一日が早く過ぎる。もう四月だ。四月の始め。トルーマン・カポーティの文章のように繊細で、うつろいやすく、傷つきやすく、そして美しい四月のはじめの日々。
『ダンス・ダンス・ダンス』村上春樹 講談社 1988
飛騨の春はやっぱり来るのが遅くて、4月になって雪がちらちらすることが年に1回くらいはあります。
それだけに春が来るのを心待ちにしている人も多くて、飛騨の人達が春祭りに思い入れが強いのもこういう気候が影響しているのかなあと。
個人的には、遅く咲いて5月に入る頃まで桜が見られることは得な気がするなあと思っています。
自然が近くにある飛騨だからこそ季節を感じる瞬間は多くあります。
そんな風に暖かくなってきた頃は、外に出て遊びたくなる一方でぽかぽかとした日差しの中でのんびりもしたくなるもの。
ホテルステイとかワーケーションとか、ここ数年で広まってきた新しい観光の楽しみ方。
これまでだったら行かなかったかもしれない場所に行けるチャンスと捉えたら悪くないですよね。
旅行も、テレビで見るような観光スポットに行くだけではない。
旅に来てゆっくりすることこそ最高の贅沢でもあります。
せっかくならいつもより時間を長く取って、少しの間暮らす感覚で遊びに行くなんて方法も。
ふらっと近所の喫茶店に行ったり、たまには部屋で本を読むくらいの余裕で。
まさに、部屋の中には誰もいない。僕がいるだけだ状態。
家ではなぜかやることが目についてゆっくりできないなんて人には、案外ぴったりな時間の過ごし方なのかも。
せかせかし過ぎていた生活の休憩期間なのかもしれませんね。
これから先もこうした旅の楽しみ方は在り続けそうです。
そんな時には飛騨に来る選択肢も頭に置いていてもらえると嬉しいです。
自然を感じて、春を感じて、のんびりと出来る季節はもうすぐそこまで来ています。
もう四月だ。
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